最新のアミノ酸研究


  • アミノ酸異常と関連する骨折治癒障害

    2014-11-27

    Title:
    Impaired fracture healing associated with amino acid disturbances.


    Author:
    Wijnands Karolina A P, Brink Peter R G, Weijers Paul H E, Dejong Cornelis H C, Poeze Martijn,


    Keywords:
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    Abstract:
    【背景】全骨折患者の5~10%が、骨折部分不癒合を生じる不適切な治癒過程を経験する。複数の先行研究が、正常な骨折治癒にはアルギニンから十分な量の一酸化窒素が産生されることが重要であることを示している。しかし、炎症などのストレス条件下、アルギニンの利用能は低下することがあり、これが、仮骨形成が不十分な結果としての不癒合に結びつく可能性がある。
    目的:本研究の目的は、骨折不癒合のある患者とない患者における仮骨および血漿中のアミノ酸濃度を測定することであった。
    【デザイン】血漿中および仮骨中のアミノ酸濃度を、HPLCを用い、骨萎縮性癒合不全患者(n=12)において測定し、骨萎縮性癒合不全患者(n=12)、急性骨折患者(n=15)、および、骨折治癒患者(n=8)と比較した。
    【結果】骨萎縮性癒合不全患者群において、骨折治癒群よりも、仮骨中のアルギニン(61 μmol/mg vs 180 μmol/mg;P<0.0001)、シトルリン(13 μmol/mg vs 44 μmol/mg;P<0.0001)、および、オルニチン濃度(25 μmol/mg vs 149 μmol/mg;P<0.0001)が有意に低かった。骨萎縮性癒合不全患者群において、骨折治癒群よりも、アルギニン濃度が有意に高く、オルニチン濃度が低かった。血漿中のアルギニン濃度は、骨萎縮性癒合不全患者群(62 μmol/L;P<0.001)および急性骨折群(41 μmol/L;P<0.001)において有意に低かったが、骨萎縮性癒合不全患者群では低くなかった。血漿中のオルニチン濃度はすべての群において急性骨折群よりも低かった。
    【結論】不癒合患者においてアミノ酸濃度が有意に変化していた。骨萎縮性癒合不全患者群においてすべてのアミノ酸濃度が低かったのに対して、骨萎縮性癒合不全患者群において、治癒骨折群や急性骨折群よりも、骨折部位のアルギニン濃度が高く、オルニチン濃度が低かった。


    Journal:
    Am J Clin Nutr. 2012 May; 95(5): 1270-7





  • 高プロリン血症と統合失調症との関連性に関するエビデンスと臨床アウトカムの測定

    2014-07-31

    Title:
    Evidence for association of hyperprolinemia with schizophrenia and a measure of clinical outcome.


    Author:
    Clelland Catherine L, Read Laura L, Baraldi Amanda N, Bart Corinne P, Pappas Carrie A, Panek Laura J, Nadrich Robert H, Clelland James D,


    Keywords:
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    Abstract:
    統合失調症とプロリンデヒドロゲナーゼ(PRODH)酵素活性欠損の間には複数の遺伝的関連がある。しかし、統合失調症とPRODH欠損により生じるプロリン高値との関連を検証した過去の報告の結果は相反している。本研究の目的は、高プロリン血症は統合失調症と関連するか否かを検討すること、血漿プロリン濃度と統合失調症の臨床像および症状との間の関係を評価することである。 そのため、90名の対照被験者と64名の統合失調症患者を対象とし、空腹時血漿プロリン濃度を比較し、軽症~中等症高プロリン血症と統合失調症との関連を検討する横断的症例対照研究を行った。二次解析として、高プロリン血症と統合失調症の発症・症状・アウトカムなどの5つの指標との関係について検討した。 血漿プロリン濃度は、症例群において対照群よりも有意に高く(p<0.0001)、性別調整された高プロリン血症群のカテゴリカルデータ解析では統合失調症との有意な関連を示した(OR 6.15、P=0.0003)。初回入院時年齢は高プロリン血症患者において有意に高かった(多重検定に対する補正後p=0.015)。血漿プロリン濃度は症状全体、陽性あるいは陰性症状との関連がなかったが、一方で人種、BPRSスコア、入院からプロリン測定までの期間を調整した後では、高プロリン血症の状態は入院期間に有意な影響を与えた(p=0.005)。軽症~中等症高プロリン血症は統合失調症の有意な危険因子であり、統合失調症の中間的フェノタイプである可能性がある。高プロリン血症患者は、非高プロリン血症被験者よりも、初回精神科入院年齢が有意に高く、より遅発性であることが示唆され、また、入院期間が46%長かった。これらの知見は、統合失調症の原因究明や疾患管理に有用である。


    Journal:
    Schizophrenia research Vol.131 (1-3) p139-45( Netherlands)





  • 慢性疲労症候群に線維筋痛を併発した患者と併発していない患者における、トリプトファン投与による血漿プロラクチン応答の性差

    2014-07-31

    Title:
    Sex differences in plasma prolactin response to tryptophan in chronic fatigue syndrome patients with and without comorbid fibromyalgia.


    Author:
    Weaver Shelley A, Janal Malvin N, Aktan Nadine, Ottenweller John E, Natelson Benjamin H,


    Keywords:
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    Abstract:
    背景:慢性疲労症候群(CFS)と線維筋痛(FM)は発症過程が同じ変異型であると考える研究者がいる。このことは、FMを併発するCFS患者と併発しないCFS患者は類似した生物学的基盤を有することを意味すると思われる。これを検証するため、CSFのみの患者、CSF+FMの患者、健常群に対して、トリプトファン静脈内注入によるセロトニン反応、血中プロラクチン(PRL)、自己申告による疲労度合を比較した。 方法:CFSのみ、CFS+FM、および健常群の男女を対象に(いずれも大うつ病障害(MDD)を現有する患者はいない)、L-トリプトファン120 mg/kg(除脂肪体重)を静脈内(i.v.)注入した。トリプトファン注入前後で血液サンプルを採取し、血漿PRL、トリプトファン、キヌレニン濃度を測定した。 結果:CFSのみの女性において、女性の健常者群と比較して血漿PRLの発現が増加したが、CFS+FMの女性では観測されなかった。男性では群間差はなかった。血漿トリプトファンとキヌレニン濃度では、群間差はなかった。 結論:CFSのみ発症している女性において、セロトニン作動性緊張の発現が増加したが、FMを併発したCFS女性においては認められないことを、これらの結果は示している。男性ではこのような作用が認められないことは、CFS有病率が女性の方が高いことを一部説明する作用機序を示唆する。女性においては、CFSはFMとは異なる疾患である、という解釈をこれらのデータは裏付けている。


    Journal:
    American journal of clinical nutrition Vol.95 (5) p1270-7( United States)





  • 肥満およびインスリン抵抗性状態における必須アミノ酸代謝に関する新しい展望

    2013-11-06

    Title:
    Emerging perspectives on essential amino acid metabolism in obesity and the insulin-resistant state.


    Author:
    Adams SH.


    Keywords:
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    Abstract:
    インスリン作用の調節異常は、血糖値上昇という糖尿病の代表的な特徴とともに、グルコース-ホメオスタシス障害と関連して考慮されることが最も多い。明らかな糖尿病に付随する高血糖から生じる合併症はよく知られており、複数の疫学研究が、耐糖能異常を有する人において代謝疾患を発症するリスクが高いことを指摘している。代謝的に健康な状態を維持するために適切な血糖コントロールが中心的役割を果たすことは十分に確立されているが、最近、インスリン作用障害[肥満、前糖尿病、2型糖尿病(T2DM)]と脂肪やアミノ酸の中間代謝変化との関連を解明する展開が始まっている。アミノ酸については、特定の必須アミノ酸とその誘導体、特にBCAA、硫黄アミノ酸、チロシン、フェニルアラニンの血中濃度の変化が、肥満やインスリン抵抗性と共に出現し、しばしば臨床的に診断されるT2DMの発現前に明らかである。本レビューは、これらの変化の全体像を提供し、メタボロミクス研究からの最近の観察を生化学や栄養生物学の領域の発展的な報告として紹介している。新旧の分野を連続したものと考えることで、肥満/インスリン抵抗性におけるFFAに富む環境と、BCAA異化酵素活性低下を伴うT2DM、メチオニン酸化やシステイン/シスチン生成の変化、組織レドックス平衡(NADH/NAD+)などとを関連づけるモデルが提案される。


    Journal:
    Adv Nutr. 2011 Nov;2(6):445-56. doi: 10.3945/an.111.000737. Epub 2011 Nov 3.





  • 肥満や2型糖尿病の若者における脂肪酸およびアミノ酸代謝のメタボローム・プロファイリング:ミトコンドリア酸化が亢進している証拠

    2013-11-06

    Title:
    Metabolomic profiling of fatty acid and amino acid metabolism in youth with obesity and type 2 diabetes: evidence for enhanced mitochondrial oxidation.


    Author:
    Mihalik SJ, Michaliszyn SF, de las Heras J, Bacha F, Lee S, Chace DH, DeJesus VR, Vockley J, Arslanian SA.


    Keywords:
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    Abstract:
    目的:アミノ酸と脂肪酸化(FOX)の一般的な副産物であるアシルカルニチン(AcylCN)類および血漿中アミノ酸を、正常体重(NW;n=39)、肥満(OB;n=64)、および2型糖尿病(n=17)の若者の間で比較した。 研究デザインと方法:空腹時血漿をタンデム質量分析により、体組成を二重エネルギーX線吸収法とコンピュータ断層法により、全身の脂肪分解と基質酸化をそれぞれ[2H5]glycerolと間接熱量測定法により分析した。in vivoインスリン感受性(IS)を3時間高インスリン血症-正常血糖クランプにより評価した。 結果:長鎖AcylCN(C18:2-CN~C14:0-CN)濃度は3群でほぼ同じであった。2型糖尿病群において、中鎖~短鎖AcylCN(C8およびC10を除く)濃度がNW群よりも有意に低く、OB群と比較した場合、C2-CN、C6-CN、C10-CN濃度がより低かった。アミノ酸濃度は、2型糖尿病群においてNW群と比較して低かった。空腹時脂質分解およびFOXは、OB群および2型糖尿病群においてNW群よりも高かった。脂肪症、Tanner段階、性別について調整すると、FOXとC10:1の間の負の相関関係は消失した。ISは、OB群と2型糖尿病患者においてより低く、脂肪症、Tanner段階、性別について調整後、ISとアルギニン、ヒスチジン、セリンの間に正の相関関係があった。 結論:in vivoでFOX率が高くなっていることや、本報告にあるメタボローム解析の結果は、肥満や2型糖尿病の若者において脂肪酸やアミノ酸の代謝が障害されていることを示唆していない。このような観察は、若者において初期の適応的代謝可塑性があることと一致するが、肥満が持続し年齢が高まるにつれ、成人で観察される機能不全にやがてなると考えられる。


    Journal:
    Diabetes Care. 2012 Mar;35(3):605-11. doi: 10.2337/DC11-1577. Epub 2012 Jan 20.





  • 小児および青年期クローン病患者における腸炎症の代用マーカーとしての血漿シトルリン:予備的報告

    2013-08-28

    Title:
    Plasma citrulline as surrogate marker of intestinal inflammation in pediatric and adolescent with Crohn's disease: preliminary report.


    Author:
    Diamanti A, Knafelz D, Panetta F, Bracci F, Gambarara M, Papadatou B, Daniele A, Goffredo BM, Pezzi S, Torre G.


    Keywords:
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    Abstract:
    目的:血漿中のシトルリンが腸細胞量減少のマーカーとなり得る可能性を複数の研究者らが見いだしている。本研究の目的は、小児および青年期クローン病(CD)患者における血漿シトルリン濃度と腸の炎症や病変部位との関係を評価することであった。 方法:2008年1月から2010年1月までの間、31名のCD患者と44名の対照被験者を本研究に組み入れ、CD患者31名のうち15名についてプロスペクティブな調査を継続した。ベースライン時の血漿シトルリン濃度とグルタミン濃度の群間差、および、プロスペクティブ調査におけるこれら血漿濃度のベースライン値と最終値の間の差を評価し、シトルリンのベースライン濃度と罹病期間、C反応性蛋白、糞便中カルプロテクチン値との相関関係を評価した。 結果:平均シトルリン濃度は対照群33.0±7.5 μmol/Lに対して、CD群23.5±8.4 μmol/Lであった(P<0.0001)。血漿シトルリン濃度は小腸(SB)病変を有する(SB型)患者において、病変が回腸-結腸のみの患者よりも有意に低かった(それぞれ14.2±5.5 μmol/Lと24.7±8.0 μmol/L;P=0.0037)。SB型CD患者を対照被験者から識別するカットオフ値としてシトルリン濃度≦22 μmol/Lを用いると、感度は100%(95%信頼区間(CI)54~100)、特異度は98%(CI 89~99)に達した。 結論:CD患者において対照よりも血漿シトルリン濃度が低い。腸の炎症ではなく損傷がシトルリン生合成低下の原因であるようであり、シトルリン生合成はSB型CD患者において特に抑制されている。シトルリンは病変部位のマーカーとしてある役割を果たす可能性をこの知見は示唆しているが、これを確認するためには将来研究が必要である。


    Journal:
    Int J Colorectal Dis. 2011 Nov;26(11):1445-51. doi: 10.1007/s00384-011-1255-z. Epub 2011 Jun 14.





  • クローン病患者の疾患活動度マーカーとしての血漿シトルリン濃度

    2013-08-28

    Title:
    Plasma citrulline concentration as a marker for disease activity in patients with Crohn's disease.


    Author:
    Elkhatib I, Buchman AL.


    Keywords:
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    Abstract:
    背景:シトルリンは、酵素媒介的な尿素回路を通ってグルタミン中間代謝から産生される窒素最終産物であり、ほぼ小腸上皮の腸細胞でのみ産生され、結腸細胞において一部合成される。腸疾患や腸損傷から生じる腸機能障害は、シトルリン合成をはじめとする中間代謝に影響を与える。シトルリン濃度はクローン病の活動期に低下すると仮定し、血漿シトルリンはクローン病患者における疾患活動度のバイオマーカーであるか否かを明らかにしようとした。 方法:クローン病歴が知られている18~65歳(平均40.6±15.4歳)の外来患者合計81名を対象に、プロスペクティブに検討した。小腸切除術施行歴、腎機能障害、肝機能障害を有する患者を除外した。クローン病の疾患活動度をHarvey-Bradshaw Index(HBI)により評価し、同時に測定(イオン・クロマトグラフィー)した血漿シトルリン濃度との相関関係を検討した。Spearman相関係数を用いて、疾患活動度と血漿シトルリン濃度との間の関連を評価した。孤立性小腸病変を有する患者、内視鏡的あるいはX線像的に疾患活動度が確認された患者のサブグループ解析も行った。 結果:22名が孤立性結腸病変を有し、59名が小腸病変を有していた。これらの患者のうち26名に内視鏡検査やコンピュータ断層法または磁気共鳴イメージングを同時に施行した。HBIスコアに基づくと、32名が活動性病変(HBI≧5)を有し、49名が非活動性病変を有していた。平均HBIスコアは4.8±5.5であった。平均血漿シトルリン濃度は正常であったが、一部の患者において正常値よりも低かった。血漿シトルリン濃度は、HBIに基づく活動期患者と非活動期患者を識別できなかった(活動期患者27.8±8.8 μmol/L、非活動期患者27.8±11.1 μmol/L、P=0.991)。シトルリン濃度(階層)とHBI(階層)の間に有意な線形関係はなかった(rs=0.012、P=0.915)。孤立性小腸病変を有する患者59名の間で、血漿シトルリン濃度とHBIの間に相関関係はなかった(Spearman相関係数、0.073;P=0.583)。画像診断か内視鏡検査により確認された炎症の有無による血漿シトルリン濃度の差はなかった(確定、26.2±11.8;陰性、28.0±10.0;独立t検定P=0.583)。 結論:血漿シトルリン濃度はクローン病患者における疾患活動度マーカーではなかった。しかし、検討したすべての患者が外来患者であり、血漿シトルリン濃度はより重症であるかより広範な小腸病変を有する患者においてのみ低い可能性がある。さらに、血漿シトルリン濃度は吸収後状態(postabsorptional state)において高い可能性があり、通例われわれの患者は絶食状態でなかった。クローン病患者における疾患活動度マーカーとしてのシトルリンの役割を更に詳細に解明するためにはより多くの研究が必要である。シトルリンは、切除術歴を有する患者においてより良好なマーカーである可能性も存在し、この患者群は特異的な評価を必要とする。


    Journal:
    J Clin Gastroenterol. 2012 Apr;46(4):308-10. doi: 10.1097/MCG.0b013e31822b80e0.





  • メタボノミクスは多嚢胞性卵巣症候群患者の血漿中の代謝変化と炎症マーカーを明らかにする

    2013-07-10

    Title:
    Metabolic heterogeneity in polycystic ovary syndrome is determined by obesity: plasma metabolomic approach using GC-MS.


    Author:
    Escobar-Morreale Hector F, Samino Sara, Insenser Maria, Vinaixa Maria, Luque-Ramirez Manuel, Lasuncion Miguel A, Correig Xavier,


    Keywords:
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    Abstract:
    多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)は、生殖可能年齢の女性が罹患する有病率が高く、臨床的に多様な内分泌疾患であり、内分泌障害や代謝異常を伴う。いくつかの代謝パラメータが検討されているが、生体液(biofluid)中の低分子代謝物の変化に関してはほとんど報告されていない。本研究の目的は、PCOSの代謝プロファイルを確立し、対照の代謝プロファイルと比較することであった。34名のPCOS女性と36名の対照を組み入れた本横断的研究において、血漿検体中の低分子代謝物と脂質の含有量を、核磁気共鳴(NMR)をベースとする技法を用いて測定し、多変量統計法を用いて解析した。PCOS患者において、対照と比較し、アミノ酸(ロイシン、イソロイシン、メチオニン、グルタミン、アルギニン)、クエン酸、コリン濃度、および、グリセロホスホコリン/ホスホコリン(GPC/PC)比が有意に低く(P<0.05)、乳酸、ジメチルアミン(DMA)、クレアチン、N-アセチル糖タンパク質濃度が有意に高かった(P<0.05)。肥満、メタボリック症候群、あるいは、アンドロゲン過剰症を有する患者サブ群において、これらの因子を有さない対応するサブ群よりも代謝異常(metabolic deviation)が大きかった。PCOS患者には、アミノ酸代謝、トリカルボン酸(TCA)回路、腸細菌叢の大きな乱れ、および、糖代謝や脂質代謝の軽度障害がある。N-アセチル糖タンパク質濃度が高いことは、PCOS患者に軽度の慢性炎症が存在することを示している。


    Journal:
    Clinical chemistry Vol.58 (6) p999-1009( United States)





  • 多嚢胞性卵巣症候群における代謝的多様性は肥満により決定される:GC-MSを用いた血漿メタボローム・アプローチ

    2013-07-10

    Title:
    Metabonomics reveals plasma metabolic changes and inflammatory marker in polycystic ovary syndrome patients.


    Author:
    Sun Liye, Hu Weihong, Liu Qiao, Hao Qinfang, Sun Bo, Zhang Qi, Mao Sha, Qiao Jie, Yan Xianzhong,


    Keywords:
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    Abstract:
    背景:腹部脂肪症(abdominal adiposity)や肥満は、多嚢胞性卵巣症候群(PCOS)とインスリン抵抗性や糖尿病との関連に影響を与える。本研究は、PCOSおよび肥満と関連する中間代謝表現型の特徴を明らかにすることを目的とした。 方法:36名のPCOS患者と、アンドロゲン過剰がない、年齢、BMI(body mass index)、肥満の頻度がマッチした39名の対照女性から血漿を採取し、採取した血漿検体に非標的GC-MSメタボローム・アプローチを用いた。 結果:PCOS患者において、対照と比較し、血漿インスリン濃度が高く、インスリンに抵抗性であった。肥満したPCOS患者において、リノレイン酸やオレイン酸などの長鎖脂肪酸の血漿濃度やグリセロール濃度が高かった。このことは、脂肪組織における脂肪分解がおそらくインスリンの作用障害があるために亢進していることを示唆する。これとは対照的に、非肥満PCOS患者が示した代謝プロファイルは、末梢組織における脂肪分解抑制と糖利用亢進(乳酸濃度上昇)により成るものであった。PCOS患者全体では2-ケトイソカプロン酸とアラニン濃度が低く、分枝鎖アミノ酸はタンパク合成に利用され、グルコース新生には利用されないことが示唆された。これらの代謝過程は有効なインスリンシグナル伝達を必要とした。したがって、インスリン抵抗性はこれらの女性のすべての組織で一様ではなく、様々なメカニズムが高インスリン血症に寄与していると思われる。PCOS患者において、肥満とは関係なく、α-トコフェロールやコレステロール濃度が低かった。 結論:かなりの代謝的多様性がPCOSの基礎にあり、この代謝的多様性は肥満に強く影響される。非肥満PCOS女性では、普遍的なインスリン抵抗性がなくても高インスリン血症が起こることがあるという可能性を、この有病率の高い疾患の管理のための診断および治療戦略をデザインするに際して考慮すべきである。


    Journal:
    Journal of proteome research Vol.11 (5) p2937-46( United States)





  • 肥満女性の脂肪組織におけるトリプトファン代謝のインドールアミン2,3-ジオキシゲナーゼによる活性化:免疫ホメオスタシスと血管緊張を維持する試み

    2013-06-10

    Title:
    Tryptophan metabolism activation by indoleamine 2,3-dioxygenase in adipose tissue of obese women: an attempt to maintain immune homeostasis and vascular tone.


    Author:
    Wolowczuk I, Hennart B, Leloire A, Bessede A, Soichot M, Taront S, Caiazzo R, Raverdy V, Pigeyre M; ABOS Consortium, Guillemin GJ, Allorge D, Pattou F, Froguel P, Poulain-Godefroy O.


    Keywords:


    Abstract:
    ヒト肥満は、白色脂肪組織の慢性の軽度炎症により特徴づけられ、しばしば高血圧を伴う。インールアミン2,3-ジオキシゲナーゼ-1(IDO1)はトリプトファン/キヌレニン分解経路の律速酵素であり、前炎症性サイトカインが引き起こすと思われるIDO1の誘導がこれらの疾患と関連づけられる可能性があるが、肥満においてはまだ探索されていない。免疫組織化学法を用いることにより、肥満患者の白色脂肪組織中のIDO1発現を検出し、IDO1の血管緊張調節への寄与、および、IDO1の免疫調節作用を重点的に検討した。36名の肥満女性と15名の痩せた女性の血清中のトリプトファンおよびキヌレニンの濃度を測定した。対応する大網脂肪組織、皮下脂肪組織、および、肝臓におけるIDO1の発現を評価した。脂肪組織中の前炎症性マーカーとT細胞亜群を、CD14、IL-18、CD68、TNF-α、CD3ε、FOXP3[抑制性T細胞(Treg)マーカー]、およびRORC(Th17マーカー)の発現を調べることにより解析した。IDO1活性化を反映するキヌレニン/トリプトファン比は、肥満群において痩せている群よりも高かった。脂肪組織と肝臓のいずれにおいてもIDO1発現が亢進しており、動脈血圧と逆相関関係があった。炎症は肥満脂肪組織におけるT細胞浸潤と関連し、大網コンパートメントにおいてTh17が優勢であり、皮下沈着物においてTregが優勢であった。Th17/Treg平衡は皮下脂肪組織において低下しており、IDO1活性化と相関した。これに対して、大網コンパートメントにおいて、IDO1が活性化しているにもかかわらず、Th17/Treg平衡制御が障害されていた。総合すると、IDO1活性化は、肥満が惹起する炎症および高血圧を抑制する局所代償メカニズムであることをわれわれの結果は示唆している。


    Journal:
    Am J Physiol Regul Integr Comp Physiol. 2012 Jul 15;303(2):R135-43.





  • ヒトにおける代謝物プロファイリングは代謝リスクに関連する経路を同定する

    2013-06-10

    Title:
    Metabolite profiling identifies pathways associated with metabolic risk in humans.


    Author:
    Cheng S, Rhee EP, Larson MG, Lewis GD, McCabe EL, Shen D, Palma MJ, Roberts LD, Dejam A, Souza AL, Deik AA, Magnusson M, Fox CS, O'Donnell CJ, Vasan RS, Melander O, Clish CB, Gerszten RE, Wang TJ.


    Keywords:


    Abstract:
    背景:糖尿病や心血管疾患を発症しやすい人において複数の代謝危険因子が集積することが知られているが、その基礎を成す生物学的メカニズムはまだよくわかっていない。 方法と結果:心臓代謝リスクと関連する経路を同定するため、Framingham Heart Study(FHS;n=1015) およびMalmo Diet and Cancer Study(MDC;n=746)において、液体クロマトグラフィ/質量分析を用い、45種の代謝物の血漿濃度を測定し、これら代謝物と心臓代謝リスクとの関係を検討した。次に、心血管および代謝疾患の実験モデルにおいて重要な知見を検討した。代謝危険因子(肥満、インスリン抵抗性、高血圧、脂質異常症)は、分枝鎖アミノ酸、他の疎水性アミノ酸、トリプトファン分解産物、ヌクレオチド代謝物などの多数の代謝物と関連した。探索実験サンプル(FHS)において、インスリン抵抗性体質とグルタミン(標準化回帰係数、グルタミン対数で1-SD変化につき-0.04~-0.22:P<0.001)、グルタミン酸(0.05~0.14;P<0.001)、および、グルタミン/グルタミン酸比(-0.05~-0.20;P<0.001)と強く相関し、同様の相関関係は再現実験サンプル(MDC)にても観察された。FHSにおいて、グルタミン/グルタミン酸比が高いと、新規糖尿病リスクが低いという関連があったが(オッズ比、0.79;調整後P=0.03)、MDCにおいては関連しなかった。実験モデルにおいて、マウスへのグルタミン投与は、耐糖能を高め(P=0.01)、血圧を降下させた(P<0.05)。 結論:生化学的プロファイリングは、代謝体質とこれまで関連づけられなかった循環血中の代謝物を同定した。これらの経路のひとつの実験的検討によると、マウスにおいて、グルタミン酸と比較して過剰なグルタミンは、外因性投与から生じ、代謝リスク低下と関連した。


    Journal:
    Circulation. 2012 May 8;125(18):2222-31. doi: 10.1161/CIRCULATIONAHA.111.067827. Epub 2012 Apr 11.