臨床アミノ酸研究会について

臨床アミノ酸研究会は、アミノ酸と疾病や健康・栄養の関係について議論し、その臨床的な意義を探索、拡大、普及することを目的にした研究会です。

臨床アミノ酸研究会の設立の趣旨

臨床アミノ酸研究会は、臨床現場におけるアミノ酸測定技術、情報処理などについてのサイエンスを向上させ、アミノ酸を指標とて疾患と健康状態の把握の改善を図り、ひいては広く人の健康の向上に寄与したいという大きな目標を掲げています。
最新のアミノ酸学の勉強会として、あるいは会員間の情報交換の場として、さらにはアミノ酸と健康に関する新しい知見の発信の場として活動を進めていきたいと考えています。

代表世話人からのご挨拶

杤久保修

横浜市立大学医学部社会予防医学 特任・名誉教授

臨床アミノ酸研究会の夢

   私は、約40年間大学で内科学や予防医学を専攻してきましたが、アミノ酸の知識はほとんどありませんでした。もともと医学部では、最も生活習慣病予防に大切なはずの栄養学は軽視されてきた傾向があります。 [続きを読む]
   約7年前、私共の大学院情報システム予防医学教室に、別な用件(指環型無線RFIDタグ)で味の素社の研究員らが来訪され、その時の雑談のなかで血漿中のアミノ酸濃度とそれを使った「アミノインデックス技術」の話が出され、それは大変面白いと飛びつきました。私自身は生活習慣病予防に関心がありましたが、とりあえずインパクトの強い癌で調べたらどうかということになりました。癌は私の専門でないので、直ぐに教室の非常勤講師をされていました神奈川県立がんセンター岡本直幸先生を紹介して協力して頂きました。
   そして驚いたことは、肺癌(早期癌を含む)での血漿アミノ酸濃度パターンが、コントロール群に比較して予想以上に明確な差がみられたことです。このことに啓発され、血漿アミノ酸濃度と疾病との関係について色々な文献を調べてみることにしました。さらに驚きましたことは、アミノ酸が生命の根源的な役割を果たしており、その代謝のスピードが想像を超える速さであるなど、それらには医学にとって基本的に知っておくべき知識が満載されており、己の浅学菲才さに大いに恥いりました。アミノ酸そのもの、あるいは、疾病における血漿アミノ酸濃度変化に関する単発的文献は無数にありますが、両者を総合的に解説された文献があまりない不満があり、また医学教育とくに内科や予防医学にとりアミノ酸代謝の知識は必須とも感じられました。そこで、全くの素人が血漿アミノ酸濃度と疾患との関係について解説書を著すのは不謹慎とはおもいましたが、味の素社の安東敏彦氏と相談し予防医学の見地より「アミノ酸と生活習慣病(女子栄養出版部)」をとりあえず出版してみました。それは、血漿アミノ酸濃度の分析が、癌を含む「生活習慣病の網羅的早期診断」に役立つばかりではなく、血漿アミノ酸濃度のなかでも必須(不可欠)アミノ酸の異常評価は「栄養学あるいは疾病の予防」に新たな可能性を開くものと考えられるからです。このこと(診断→栄養)は他の検査では得られない血漿アミノ酸濃度測定の大きなメリットです。
   このような過程で、アミノ酸の多変量分析の臨床応用、診断のみならず栄養あるいは予防医療に活用する分野などに、まだまだ新たな解明を要する事象も多いため、各臨床分野で血漿アミノ酸濃度に関心のある方に参集頂き「臨床アミノ酸研究会」を作るという流れになった訳です。
   我が国は、未曽有の超高齢少子社会を迎えており、高齢者の医療・介護・年金など大きな社会問題となっています。その解決策のひとつとして「80歳以上健康長寿支援」が重視されていますが、アミノ酸による生活習慣病の早期発見とそのエビデンスに基づいた栄養支援はこの健康長寿対策に大いに役立つと期待されます。この研究会が、このような理想目標に少しでも近づくことができたなら望外の幸いと願っています。

 


遠藤文夫

くまもと江津湖療育医療センター総院長

臨床アミノ酸研究会に期待すること
   臨床アミノ酸研究会では臨床に関係したアミノ酸代謝に関する幅広い分野での研究を目指しています。アミノ酸は体の大部分を作る栄養素で、栄養として体外から摂取するとともに、体内にでも合成、分解などの代謝が盛んに行われています。 [続きを読む]
   血中アミノ酸の測定は、これらの状態を把握する最も適した方法といえます。あまり知られていませんが、小児では様々な疾患がアミノ酸の測定によって診断されています。とくに新生児では年間100万人に以上が生後1週間以内に一部のアミノ酸の測定を受けています。人の健康とアミノ酸に関する知識の多くは、これらの様々な疾患の研究の上に築かれています。そして最近の科学は、アミノ酸分析の情報処理の進歩をもとに、ひろく人の健康も疾病に関する状態の把握を可能にしてきました。これはアミノ酸科学の画期的進歩といえます。
   残念ながら、臨床の現場では、アミノ酸についての関心が高いとは言えず、日常の診療でアミノ酸分析が実施される機会はあまり多くありません。アミノ酸の測定が、血清総たんぱく質、アルブミン、血糖、コレステロール、中性脂肪などと同等に測定されることができれば、健康状態と疾病の把握に大変有用であることが分かってきています。これまで血液中のアミノ酸を測定する機会が少なかったのは、アミノ酸分析技術とアミノ酸の情報が不足なども原因だったかもしれません。しかし、最近の技術的な進歩は、この限界も、打ち破りつつあります。
   そこで本研究会では臨床現場におけるアミノ酸測定技術、情報処理などについてのサイエンスを向上させ、アミノ酸を指標として疾患と健康状態の把握の改善を図り、ひいては広く人の健康の向上に寄与したいという大きな目標を掲げたいと思います。最新のアミノ酸学の勉強会として、あるいは会員間の情報交換の場として、さらにはアミノ酸と健康に関する新しい知見の発信の場として活動を進めていきたいと考えています。
   このウェブサイトではこれらの情報を広く発信していきたいと考えています。アミノ酸研究に関する多くの情報を集積したサイトにしていくためにアミノ酸と疾病及び健康に関して興味を持たれている医師、そのほか臨床の現場で働く栄養、検査、看護の関係の皆様方の参加を広く呼び掛けるものです。

臨床アミノ酸研究会の具体的な活動

臨床アミノ酸研究会は、上記の目的を達成するために、以下の活動を行っています。

  1. 年1回以上の研究会会議の開催
  2. アミノ酸と疾病、健康・栄養の関係について個別に議論する分科会の活動
  3. 会員における研究活動の情報収集、研究成果の情報交換、知識の交流、ならびにアミノ酸の臨床的研究成果を研究分野で広く発信すること目的とした、WEBサイトの開設
  4. 本会の目的を達成するためのシンポジウム、講演会、セミナーの開催
  5. その他、本会の目的を達成するために必要な活動

臨床アミノ酸研究会の会員

臨床アミノ酸研究会の会員は、正会員、共催会員、WEB会員の3種類に分かれています。

正会員

医療従事者を対象に、会員からの紹介制をとっています。代表世話人2人の承諾が条件です。

共催会員

共催会員は、臨床アミノ酸研究会の目的に賛同する企業、または団体です。
正会員と同様、代表世話人2人の承諾のもと総会の承諾が必要です。
現在の会員は、以下の2社です。
味の素株式会社
株式会社エスアールエル

WEB会員

WEBサイトのみを利用できる会員です。

医療従事者、またはそれに準じる個人が対象です。

本WEBサイトの「新規会員登録」画面から入会することができます。

会費は無料です。

臨床アミノ酸研究会の会則

臨床アミノ酸研究会の会則 (PDF 131KB)

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事務局

担当者名:渡辺 敏成

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